入れ歯をするなら保険と自費どちらがいいのか?

2025.01.21

入れ歯をするなら保険と自費どちらがいいのか?

こんにちは。多田歯科医院、院長の多田 利哉です。
本日は「入れ歯をするなら保険と自費どちらがいいのか?」についてお話しします。

近年インプラントが普及してきておりますが、それでも歯がたくさんなくなってしまった時、入れ歯は有力な治療法のひとつです。
入れ歯の種類はとても多く、初めて入れ歯を作ろうという方にとっては、どのような入れ歯があるのか、どのような違いがあるのかなどが気になるのではないでしょうか。

そこで今回は、入れ歯を「保険診療の入れ歯」、「自費診療の入れ歯」という視点で比べてみます。

この記事を最後までお読みいただけると、それぞれの特徴がお分かりいただけると思います。

入れ歯の構造

入れ歯の構造

これをお読みの方は、おそらく入れ歯を保険でするか自費にするかお悩みだと思います。

ただ保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯の違いを説明する前に、入れ歯の構造を理解していただく必要があります。

そこでまず、入れ歯の構造について説明させてください。
入れ歯の構造は「総入れ歯」「部分入れ歯(部分床義歯)」の2つがあります。

漢字で難しく書いておりますが、総入れ歯はまるごとの入れ歯で、部分入れ歯(部分床義歯)はその名の通り部分入れ歯のことです。

総入れ歯

総入れ歯は、人工歯とそれを支える床(義歯床)から成り立っています。

保険診療と自費診療では、床の素材が異なります。

部分入れ歯(部分床義歯)

部分入れ歯は、人工歯と床に加え、維持装置という歯にかけるパーツがついています。
保険診療と自費診療では、床に加え、維持装置にも違いがあります。

種類

入れ歯を作る際に、種類が多いために皆さん迷われることが多いです。

そこで保険診療と自費診療の入れ歯の種類を紹介します。

保険診療の入れ歯

まず、保険診療の入れ歯です。

レジン床義歯

レジン床義歯は、床の部分がコンポジットレジンというプラスチック材料で作られている入れ歯です。

部分入れ歯のレジン床義歯では、クラスプという金属製の針金のような歯にかける金具もついています。

近年、クラスプに加え磁石タイプの維持装置も保険診療に導入されています。

熱可塑性樹脂義歯

熱可塑性樹脂義歯も、床がプラスチックで作られているのですが、アクリル樹脂という特殊なプラスチックを使っています。
レジン床義歯よりも強度が高く、製作時の変形も少ない優れた入れ歯です。

製作方法がレジン床義歯よりも特殊なので、レジン床義歯より治療費が高くなっています。

自費診療の入れ歯

自費診療の入れ歯は、保険診療より選択肢が広いです。

金属床義歯

金属床義歯は、床の部分を金属材料で作った入れ歯です。
金属は強度が高いので、プラスチックよりも薄く作れますし、熱を伝えやすく、舌触りがいいという特徴もあります。

使用する金属材料は、チタンやゴールドなど多くの選択肢があります。

シリコン義歯

シリコン義歯はプラスチック製の入れ歯のひとつですが、床の内側部分にやわらかいシリコンがついています。
噛んだときにシリコンが変形して噛み合わせた力を受け止めてくれるので、痛みが出にくいです。

一方、汚れがつきやすく、専用の入れ歯洗浄剤の使用が推奨されています。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは、部分入れ歯のひとつで、審美性を高めた構造になっています。
歯にかけるクラスプがなく、床の部分が歯にかかるようになっているので、つけていても目立ちません。

多くのメーカーがノンクラスプデンチャーに参入しており、従来ノンクラスプデンチャーは修理困難だったのですが、修理しやすいタイプも作られるようになりました。

コーヌス義歯

コーヌス義歯も部分入れ歯の一種です。
コーヌス義歯は、クラスプの代わりに被せ物(クラウン)がついています。
支えとする歯には芯だけついています。この芯の部分にコーヌス義歯の被せ物がはまり、入れ歯が安定する仕組みになっています。
目立ちにくい上に、しっかり噛めるのが利点ですが、製作の難度が大変高く、それに伴って治療費が高くなっています。

保険と自費の入れ歯を比べてみると・・・

保険と自費の入れ歯を比べてみると

では、保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯を比べてみましょう。

装着感

入れ歯の装着感を比べてみたいと思います。

装着感がいいのは金属床義歯やコーヌス義歯です。
金属床義歯は、広い面積が金属で作られているので、食べ物や飲み物の熱を感じやすい上、厚みも薄く作れるからです。またコーヌス義歯は床の部分が大変小さく、装着時の違和感が少ないからです。

一方、保険診療の入れ歯は厚みがあること、舌触りや熱の伝わり方が上記のものよりよくないため装着感は劣ります。

噛み合わせ

入れ歯ですから、どれくらいしっかり噛めるのかも気になることでしょう。

最もよく噛める入れ歯は、コーヌス義歯です。歯に被せる形でセットするので、入れ歯に遊びがなく、ブリッジに匹敵するほどしっかり噛めるからです。
保険診療の入れ歯は、とても良い入れ歯でも、元々のご自分の歯で噛んでいた時と同様には噛めません。

審美性

入れ歯を使っているときの見た目はどうでしょうか。

実は総入れ歯であれば、見た目は保険診療も自費診療も大差ありません。
部分入れ歯の場合はそうではなく、自費診療のノンクラスプデンチャーやコーヌス義歯が見た目で優れています。
ノンクラスプデンチャーは歯にかける金属製のクラスプがなく、コーヌス義歯は被せ物で安定する形になっているからです。

耐久性

入れ歯は完成までかなり時間がかかりますから、長持ちしてもらいたいところです。

耐久性がいいのは、金属床義歯です。広い範囲を丈夫な金属で作っているからです。コーヌス義歯も耐久性は高いです。
逆に耐久性が低いのは、保険診療のプラスチック系の入れ歯です。なお、ノンクラスプデンチャーもプラスチック系ですが、保険診療の素材よりも柔軟性があり、壊れにくくなっています。
耐久性が高いので、歪みも生じにくく、長期にわたって快適に使えます。

コスパ

コスパ、すなわち治療コストが最も安いのは、レジン床義歯、次は熱可塑性樹脂義歯です。保険診療で作ることができるからです。
入れ歯の形や大きさなどによって差がありますが、それでも3割負担の方で5,000~15,000円くらいで作ることができます。
ただし、保険診療の決まりで、新しい入れ歯を作ってから6カ月以上経たないと、次の入れ歯を作ることはできないので、ご注意ください。

自費診療の入れ歯は、10万円以上するものがほとんどなのでコスパではどうしても保険診療の入れ歯にかないません。

修理のしやすさ

入れ歯が壊れたとき、修理できるものなら修理したいところです。

修理しやすいのは、レジン床義歯や熱可塑性樹脂義歯です。自費診療の入れ歯は修理が難しいものが多いです。

まとめ

今回は、保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯の違いについてお話ししました。

保険診療と自費診療の入れ歯を比べると、治療費や修理のしやすさで見ると保険診療の入れ歯が優れています。一方、それ以外の、例えば装着感や見た目、噛み合わせなどは自費診療の入れ歯の方がいいものが作れます。

保険診療と自費診療でどちらを選ぶかの基準は、「入れ歯にどのようなことを求めたいのか」ではないかと思っています。また、当たり前のことですが、たとえ自費の入れ歯でもご自分の口に合っていなければ噛むことができません。

保険診療の入れ歯でも良い入れ歯なら、美味しく食べられますし、お話もできます。歯科医師による患者さまのお口の状態の見極めと歯科技工士の技術により、保険診療の入れ歯でも良い入れ歯が作成できることもお伝えしておきます。

当院は、虫歯治療や歯周病治療と並び、入れ歯治療にも力を入れている歯科医院です。

入れ歯を作りたい方だけでなく、今使っている入れ歯でお悩みのある方も当院にぜひお越しください。

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