お口にできる“石”の正体とは?

2025.02.21

お口にできる石の正体とは?

こんにちは。多田歯科医院、院長の多田 利哉です。
本日は「お口にできる“石”の正体とは?」についてお話しします。

私たちの体の中には、しばしば“石”とよばれる塊が発生します。

よく知られているのは、胆嚢や胆管にできる胆石でしょうか。
尿道にできる尿路結石という石を耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
実は、お口の中にも石ができることがあります。

今回は、お口にできる“石”の正体についてご紹介します。

この記事を最後までお読みいただけると、お口にどのような石ができて、石ができたときどのような治療があるのかがお分かりいただけると思います。

お口にできる“石”の正体

胆嚢や胆管にできる石を胆石、尿道にできる石を尿路結石といいますが、お口に発生する石は、”唾石”と呼びます。

唾石について

唾液は、唾液腺という組織で作られ、導管というトンネルを通ってお口の中に流れていきます。

唾石は、唾液腺の中、もしくは導管にできる石です。
ところで“石”と書きましたが、もちろん自然界にある石とは違うものです。

大きさは、数mmの小さいものから、数cmほどの大きさのものまで、さまざまです。1つではなく数個できることもあります。

唾石の原因

唾石の原因は、唾液の中のカルシウムです。
唾液腺や導管の中は唾液が一方通行で流れているので、普通は細菌などの異物は入り込めません。ですが、何らかの原因で(ここは諸説あり)入り込むことがあります。

そのようなとき、入り込んだ細菌などの異物を核にしてカルシウムが集まって、それが固まって唾石ができると考えられています。

唾石ができやすいところ

唾液腺は、大唾液腺と小唾液腺に分けられます。
このうち、唾石ができるのは大唾液腺です。

大唾液腺は、顎下腺(がくかせん)、舌下腺(ぜっかせん)、耳下腺(じかせん)の3つあります。
それぞれ左右両方あるので、全部で6つになります。
いずれにも唾石はできる可能性はありますが、最もできやすいのは顎下腺です。

その理由3つあり

  1. 導管の長さ
  2. 顎下腺が作る唾液の粘稠性
  3. 流れる方向

です。

顎下腺の導管は唾液腺の中で最も長く、顎下腺の作る唾液はどろっとしており、さらには顎下腺の導管がやや上向きになっていることで、停滞しやすく、唾石ができやすいと考えられています。
反対に、できにくいのはサラッとした唾液を作る耳下腺です。

唾石症の症状

唾石症の症状

続いて、唾石ができることで発症する、唾石症についてお話しします。
唾石症の症状は、腫れや痛みなどです。

腫れ

唾石症が生じると、唾液の通り道が唾石で塞がれます。
しかし、唾液は唾液腺で作られ続けるので、作られた唾液が唾石のところで堰き止められて唾液がたまっていきます。

もしみなさんがシャワーヘッドを掃除していないようでしたら、シャワーヘッドの水が出てる部分を確認してみてください。石とまでは言いませんが、白いものがついていませんか?その白いものが固まって、シャワーヘッドの穴を塞いでいるイメージです。

顎下腺にできた唾石の場合、唾石のできた側の舌の下や顎の下が腫れます。

痛み

腫れると、その周囲の組織が圧迫されるので痛くなります。
食事すると唾液が作り出されるので、食事のたびに痛みが増します。
この痛みは唾石症ならではの痛みで、唾疝痛(だせんつう)とよばれています。

発熱

唾石症の炎症症状が強い場合、熱を出すこともあります。

唾石症の検査方法

唾石症の検査方法

唾石症の検査方法を紹介します。

レントゲン写真撮影

レントゲン写真を撮影すれば、唾石ができていれば映し出されるのでわかります。
CTを撮影すれば、唾石の位置を3次元的に特定することも可能ですし、大きさや形、数もより正確に把握できます。

触診

唾石が導管の出口あたりにあるのなら、指で触るとわかることもあります。

唾石症の治療法

続いて唾石症の治療法です。

薬物治療

腫れや痛みなどの炎症症状が強いときは、細菌感染を起こしている可能性が高いので、まず薬で治療します。
主に使うのは抗菌薬と鎮痛薬です。
抗菌薬はほとんどの場合、飲み薬で十分ですが、症状があまりにも強い場合は点滴をすることもないわけではありません。

経過観察

小さな唾石なら、自然に出てくることもあります。

唾石の摘出術

多くの唾石が顎下腺にできるので顎下腺を例に取り説明します。
唾石が前から6番目の第一大臼歯という歯よりも前にできていた場合、唾石の摘出術を行います。
唾石の上あたりを切開し、下から押し上げると出てきます。
唾石の摘出術は、局所麻酔で摘出できることが多いです。

顎下腺の摘出術

唾石が第一大臼歯よりも後ろにできていた場合、お口の中から唾石を取り出すことはできません。
この場合、唾石と一緒に顎下腺を摘出します。
顎下線を摘出する手術は、基本的に全身麻酔下で下顎の下の皮膚を数cmほど切開する手術になります。

唾液腺内視鏡手術

近年、開発された新しい唾石症の手術法があります。
唾液腺の導管にとても細い内視鏡というカメラのついた管を入れて唾石を取り出す”唾液腺内視鏡手術”です。
手術による傷を小さくおさえられるのが利点ですが、大きな唾石や深い唾石には向いていません。

まとめ

今回は、お口にできる“石”についてお話ししました。
お口にできる石は、唾石というカルシウムの塊で、唾液腺や唾液腺の導管の中にできます。
唾石ができると、唾液の流れが妨げられるので、腫れや痛みが生じます。
唾石症は、歯科もしくは耳鼻咽喉科で診てもらえます。

舌の下が腫れた方は、唾石ができている可能性が高いです。
食事のときに痛みが増すと同時に顎の下も腫れたというときも唾石が疑われます。
当院は、唾石に限らず舌の下や顎の下の腫れの診察も行っています。
お口の中の腫れや顎の腫れでお悩みの方は、当院にぜひお越しください。

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