被せ物(クラウン)の保険と自費はどう違うの?

2025.05.21

被せ物(クラウン)の保険と自費はどう違うの?

こんにちは。多田歯科医院、院長の多田 利哉です。
本日は「被せ物(クラウン)の保険と自費はどう違うの?」についてお話しします。

保険診療と自費診療では、治療費も使用できる材料も大幅に異なります。
保険診療では認められた材料しか使えませんし、治療費も認められた金額から増やしても減らしてもいけません。

一方、自費診療はそうではなく、歯科医院側が受ける方の希望に合わせて自由に材料を選び、治療費を決められます。

このように使用する材料が異なるわけですから、クラウンの特徴も同じではありません。
保険診療と自費診療のクラウンではどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、被せ物(クラウン)の保険と自費の違いについてご紹介します。

この記事を最後までお読みいただけると、保険診療のクラウンと自費診療のクラウンの種類や特徴などがお分かりいただけると思います。

治療費の違い

保健診療のクラウンと自費診療のクラウンでは、治療費が大幅に異なります。

保険診療のクラウン

保険診療は、治療費自体が世界的に見て低く設定されている上、窓口で支払う金額が最大で3割なので、クラウンの費用は最大でも7,000円に満たない金額です。

自費診療のクラウン

自費診療のクラウンは、10万円弱から15万円ほどするものがほとんどです。
公費負担はありませんから、これを全額窓口で支払わなくてはなりません。

違いの比較

治療費を比べてみますと、保険診療のクラウンの方が格段に安いことがわかります。

使用材料の違い

保険診療と自費診療のクラウンで使う材料の違いをみてみましょう。

保険診療のクラウン

保険診療のクラウンの材料は、金属系とプラスチック系に分けられます。
金属系は、金銀パラジウム合金、純チタン、銀合金です。
通常、合金の名前は配合割合の多いものから並んでいるのですが、金銀パラジウム合金はそうではなく、銀が50%とほとんどを占め、金は10%ほどしか入っていません。
プラスチック系は、コンポジットレジンやPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などです。

自費診療のクラウン

自費診療のクラウンの材料は、金属系とセラミック系に分けられます。
金属系は、金です。
純金だとやわらかすぎるので、金歯に使うのは75%以上の金合金です。
また、セラミッククラウンの内側の補強に使う金合金は50%以下の金合金です。
セラミック系は、ポーセレン、ジルコニア、二ケイ酸リチウムガラスなどです。
ポーセレンは割れやすいので、50%以下の金合金やジルコニアで内側を補強しています。
二ケイ酸リチウムガラスは、ガラス系のセラミックで、それ単独でクラウンを作ります。
近年では、ジルコニア単独のセラミッククラウンも登場しています。

違いの比較

保険診療のクラウンの材料は金属系とプラスチック系ですが、自費診療のそれは金属系とセラミック系になります。
金属系は、保険診療では金銀パラジウム合金という銀主体、もしくはチタンです。
自費診療は金合金です。

仕上がりの違い

使用材料の違いは、仕上がりの違いももたらします。

仕上がりの違い

保険診療のクラウン

金属系のクラウンの色は銀色ですし、プラスチック系のクラウンは歯の色に近い白色ですが、光沢感のない白さで、人工物感の拭えない感じになっています。
また、PEEKはアイボリーもしくは紙のような白さで、こちらも自然な白さとはいえません。

自費診療のクラウン

自費診療のクラウンは、セラミック系であれば歯にピッタリあった白さ、自然な光沢感を備えていますので、一見しただけではわからないほどの自然な仕上がりです。
金属系のクラウンは白色ではありませんが、永久歯は少し黄色みがかかっているので、保険診療の銀歯よりは違和感は少ないです。

違いの比較

仕上がりを比べてみますと、自費診療のセラミック系のクラウンがたいへん優れています。
一方、保険診療のクラウンは、確かにプラスチック系のクラウンなら目立ちにくいです。
ですが、CAD/CAM冠の人工物感の拭えない白さや、PEEK冠の色の選択肢の乏しさなどから、仕上がりに関してはそこまで重視していないといえます。
なお、金属系のクラウンは、自費診療、保険診療ともに仕上がりに関しては自然感は期待できません。

強度の違い

材料の違いは、クラウンの強さの違いにも現れています。

保険診療のクラウン

保険診療のプラスチック系のクラウンは、CAD/CAM冠、特にPEEKで改善されましたが、セラミックには劣り、割れやすい傾向があります。
しかも、PEEKは大臼歯という奥歯にしか使えません。
金属系のクラウンは割れたり欠けたりしませんが、硬いため、噛み合わせている歯に負担をかけることがあります。

自費診療のクラウン

自費診療のセラミック系のクラウンは、かなり頑丈ですが、陶器と同じなので割れたり欠けたりする可能性がゼロではありません。
金属系のクラウンで用いられる金合金は、歯に近いやわらかさなので、噛み合わせている歯に負担をかけることがなく、強度の点から言うと歯に優しい材料です。

違いの比較

強度を比べてみると、金属系のクラウンは保険診療も自費診療も十分な強度を持っていますが、自費診療の金歯の方が、やわらかいので歯に優しいです。
金属以外のクラウンを比べてみると、保険診療のプラスチック系のクラウンはCAD/CAM冠で改善されたとはいえ、自費診療のセラミック系のクラウンに劣ります。

予後の違い

最後に、クラウンを入れた後の違いについてお話しします。

予後の違い

保険診療のクラウン

虫歯や歯周病の原因は、プラークです。
保険診療のクラウンは、プラスチック系、金属系、どちらにも表面にプラークがつきやすい傾向があります。
また、クラウンの縁と歯の縁の合い具合もそれほど良いものではなく、段差が生じやすいです。
この段差にもプラークは残りやすいです。
保険診療のクラウンには、虫歯や歯周病が起こしやすいリスクがあります。

自費診療のクラウン

自費診療のクラウンは、セラミック系、金属系、どちらもプラークがつきにくいです。
セラミック系のクラウンは専用の工作機械を使って削り出すので、製作精度が高いです。
また、金合金はやわらかいので、縁を薄く作れますから、こちらも縁のフィットがとても優れています。
自費診療のクラウンは、表面にも縁にもプラークがつきにくいので、虫歯や歯周病のリスクの低いクラウンといえます。

違いの比較

保険診療のクラウンはプラークがつきやすく、自費診療のクラウンはプラークがつきにくいです。
したがって、クラウンをつけた後の虫歯や歯周病のなりにくさを比べると、自費診療のクラウンの方が優れています。

まとめ

今回は、保険診療のクラウンと自費診療のクラウンの違いについて、特徴を比べながら説明しました。

保険診療のクラウンは、治療費が低く手軽に受けられるのがメリットですが、仕上がりの良さや強度に劣ります。

自費診療のクラウンは治療費こそ高いですが、その他の特徴では保険診療のクラウンを大幅に上回ります。

仕上がりの自然さ、強度の高さからくる耐久性の高さ、虫歯や歯周病のなりにくさなど、数多くの利点を備えています。

当院は、保険診療、自費診療のどちらのクラウンにも対応している歯科医院です。

クラウン治療を検討している方、どのような方法を選ぼうか迷っている方は、当院にぜひお越しください。

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